チームスタッフとして

 今季はJリーグでの活動をしていないので、サッカー以外の競技に関わる機会もボチボチあります。サッカー業界は遅れていると感じること、サッカー業界の方が進んでいると感じること、様々な経験が出来ます。

 何れにしてもトレーニングもケアも選手が試合でベストなパフォーマンスをする為に行なうものです。トレーニングの効果も疲労やケガも全て同じ選手の体内で起こっている変化です。今適正な強度や量はどのくらいなのか。プログラムだけが一人歩きするのは避けたいものです。

 もし人的余裕があるならば、サッカーのようにフィジカルコーチという立場の人とアスレティックトレーナーという立場の人が別々に存在する方がいいのだと思います。そして各々の立場がトレーニングとメディカルの知識・経験をある程度有している事。

 サッカーではフィジカルコーチを置かず、コーチが技術・戦術のトレーニング内でフィジカルファクターを高めるというスタイルも出てきています。これは他競技よりも一歩先の段階の思考だと思います。しかし、ものすごく能力の高いスタッフがいなければ成り立たないスタイルです。

 大抵の競技においてはコーチ・フィジカルコーチ・アスレティックトレーナーという職種が必要なような気がします。グラスルーツでは無理にしても、ナショナルチームレベルではそうありたいものです。

 現在国がスポーツに割く予算ではそこまで補いきれない現状があります。近い将来、こういった現状を理解して選手に良い環境が整えられる日が来ればいいと思います。